自分はイラストを描く際、主に「CLIP STUDIO PAINT」というソフトを使用しています。そして、このソフト専用の左手デバイス「CLIP STUDIO TABMATE」という製品が販売されているのですが、これがあるのと無いのとでは絵を描く際の快適さが全然違います。
TABMATEって何?
PCで絵を描く時、右手はペンかマウスを持って操作しますよね。そして、普通は左手でキーボードを使ってショートカットキーの入力でしょうか。TABMATEならキーボードの代わりに、左手でゲームコントローラのようなデバイスを操作して、ボタン一つでショートカットキーを入力できます。
- カンバスの移動や回転、反転など左手だけで操作できる
- 「元に戻す」やツールの切り替えなどボタン一つで実行できる
- ボタン設定を自分が使いやすいようにカスタマイズできる
ようするに、ソフトの操作を効率化でき、絵を描くスピードをアップできるデバイスなのです!
クリスタ以外のソフトで使用するには
このデバイス、基本的にCLIP STUDIO PAINT専用のデバイスなので、他のソフトでは動きません。しかし、他のソフトでも使えて、さらにクリスタでもより詳細に動作をカスタマイズできる方法が存在します。それは……
「JoyToKey」というソフトをPCにインストールすれば良いのです!
公式サイト: https://joytokey.net/ja/
※このソフトは有料ですが、無料のままでも機能制限なく使用可能です
「JoyToKey」はゲーム用ジョイスティック等の入力をPCのマウスやキーボード入力に変換するソフトです。何故か、TABMATEをジョイスティックとして認識してくれるのでこれを活用すればどんなソフトでもTABMATEで動かせるようになります!
また、クリスタを開いている時はクリスタ用の設定に、PhotoShopを開いている時にはPhotoShop用の設定に自動で切り替える機能もあるので、一度設定してしまえばソフトの違いを気にせずTABMATEを使用できるようになります。詳細な設定方法はここでは解説しませんので、上記JoyToKeyのサイトをご覧下さい。
JoyToKeyを使用する際の注意点
JoyToKeyを使用すればTABMATEを全てのソフトで使用する事が可能になりますが、CLIP STUDIO PAINTで使用する際には1つだけ事前準備が必要です。
それは、 CLIP STUDIO PAINT 側のTABMATE設定を全て「無効」にする事!
そうしないと、TABMATEからの入力がJoyToKeyと CLIP STUDIO PAINT の両方で処理されてしまって思った通りの動作をしなくなってしまうのです。
CLIP STUDIO PAINT側の設定変更方法は、「ファイル」「CLIP STUDIO TABMATE」「 CLIP STUDIO TABMATE 設定」を開き、全ての設定で「無効」を選択すればOKです。
さらに使いやすくするには
上記までの設定だけでもTABMATEを他のソフトで使用したいという目的は達成されるのですが、さらに細かい設定をする事で利便性がアップします。
JoyToKeyをパソコン起動と同時に起動
こちらのページに記載されている方法でJoyToKeyのショートカットをスタートアップに登録すると、パソコン起動と同時にJoyToKeyも起動するようになって便利です。
https://joytokey.net/ja/posts/how-to-auto-startup
TABMATEがJoyToKeyに認識されない場合は
TABMATEは無線接続なので、使用する時はデバイスの電源をONにする操作が必要です。その際、TABMATEを起動してからJoyToKeyを起動すれば正常に認識される事が多いのですが、逆に、JoyToKeyを起動してからTABMATEを起動すると認識されなかったりします。
これは、上記のJoyToKeyをパソコンと同時に起動した場合にも影響してきますので、その対策を行ってみましょう。
まず、JoyToKey設定ファイルである「JoyToKey.ini」を探してみて下さい(最新版では「ドキュメント」フォルダ内の「JoyToKey」フォルダに存在します)
「JoyToKey.ini」ファイルを見つけたら、右クリックして「プログラムから開く」「メモ帳」と選択します。すると、設定ファイルがメモ帳で開かれます。
開いた設定ファイルの中に「AutoDetectDevicesUpTo=1」という項目があります。この数字を増やす事でデバイスの自動検出数を増やす事が可能です。自分の場合は、「AutoDetectDevicesUpTo=2」に変更する事でTABMATEを常に検出できるようになりました。
※環境によって違いがあります。また、数を増やしすぎると処理が重くなる可能性があるのでご注意下さい。