前回に引き続き、お手入れが楽なコーヒーメーカーを探す記事。
今回は実際に「パナソニック NC-A57」を購入して食洗機に突っ込む実験をしてみました。また、その中で色々とお手入れを楽にするノウハウが溜まってきたのでご紹介します。
「パナソニック NC-A57」
パナソニックの沸騰浄水コーヒーメーカー「NC-A57」は豆から挽けるミル機能&内部自動洗浄機能付きの全自動コーヒーメーカーです。
しかもこの商品の自動洗浄機能はドリップ部分だけでなく、豆を挽いた後のミルまで自動洗浄してくれるという優れもの。意外とこういう機種って無いんですよねぇ。色んな機種を検討してみましたが、「ミルは洗えないので濡れたふきんで粉を拭き取ってください」っていう機種が多いのです。
豆から挽けて、全自動でコーヒーを淹れられて、内部を自動洗浄してくれる。とても魅力的なコーヒーメーカーなのですが、この機種は食洗機非対応です。というか、食洗機対応のコーヒーメーカーを見たことが無いくらい、各社とも食洗機はNGというスタンスです。
本当に食洗機で洗えないのか?
前述のとおり、パナソニック公式としては食洗機非対応です。説明書にも食洗機には入れないでくださいと書いてあります。しかし、インターネット上には実際に食洗機に入れて洗っているという方もいらっしゃいます。
上の記事で紹介されているのは「NC-A57」とは違う機種ですが、パナソニックなので基本的には同じ構造のはず。各パーツに搭載されている浄水フィルターを取り外して食洗機で洗ってしまおう!という事ですね。
本当に食洗機で洗っても大丈夫なのか?実験するしかありません!
「PP(ポリプロピレン)」の一般的な耐熱温度は100~140℃。一般的な食洗機は70~80℃なので耐熱性に問題はないはず!
新品で購入したばかりなので覚悟が必要ですが……いざ、「NC-A57」を分解していきます!
「NC-A57」を食洗機で洗うために分解する
毎回お手入れが必要なパーツの中で、コーヒーや豆、粉が付着したままになってしまうのは
- バスケットふた
- バスケット
- ガラス容器ふた
- ガラス容器
の4種類です。「ガラス容器」と「バスケットふた」はそのまま食洗機に入れられますが、「バスケット」には漏れ防止の弁が付いており、「ガラス容器ふた」には「ミネラルフィルター」が接着されています。
これらの部品を付けたまま食洗機に入れて内部に洗剤が残ったりしたら嫌なので、取り外していきましょう。
「バスケット」の弁を取り外す
まずは「バスケット」の弁を取り外していきます。
バスケットの中を覗いて見ると、十字型の部品の下に丸いゴムのリングが付いています。このゴムを指で外すと、バスケットの下側から弁を取り外す事ができます。
弁を取り外すと、3つの部品に分かれていました。
弁を外したことによってコーヒーを淹れた後にバスケットからコーヒーが垂れてくるんじゃないかと心配したのですが、特にそういった事はありませんでした。心配な方は、コーヒーを淹れてから少し時間を空けてからサーバーを取り外せばいいと思います。
「ガラス容器ふた」から「ミネラルフィルター」を外す
実は、上記のバスケットを分解した時点で食洗機への対応は完了です。なぜなら、「ガラス容器ふた」は取り外した状態でコーヒーを淹れれば洗う必要が無いからです。
一応、ふたを使いたい人もいると思うのでフィルターの外し方を解説しておきますね。
まずは「ガラス容器ふた」の、ミネラルフィルターとストレートを切り替えるつまみ部分を取り外していきます。この部品を外すためにはまずはふたを裏返して……
ひっかけが2つ見えますので、ここを指でつまんで、ふたの上側から取り外します。
切り替えハンドルを取り外すと、ミネラルフィルターが見えます。金属の網の部分がそれです。完全にふたに接着されています。
これを取り外すには、ふたの裏側から棒などを使ってガリガリと押しまくりましょう。途中で中身がこぼれてくる事もありますが、接着箇所が外れればミネラルフィルターは綺麗に外せます。
これで、コーヒーを淹れる度に洗わなければならないパーツは全部食洗機で洗えるようになりました。
お手入れを減らすコツ
ここからは、実際に「NC-A57」を使っている中で見つけた、お手入れを減らすポイントをご紹介します。
使用後はすぐに水タンクとミルのふたを開ける
コーヒーが出来上がった後は、すぐに水タンクとミルのふたを開けましょう。
使用後のタンクとミルは水滴がたくさん付いているのですが、使用後すぐにふたを開ける事で素早く乾燥させる事ができます。お湯の温度が高いうちに空気に触れさせると勝手に蒸発してくれるのです。
いったん温度が下がってしまうと水が蒸発せずに付着したままになり不衛生なので、その場合はふきんやキッチンペーパーを使ってサッと水分を拭き取っておきましょうね。
「活性炭フィルター」は外す
「活性炭フィルター」というのはタンクに入れた水道水を濾過するために水タンクにセットされており、もともと一定期間ごとに交換が必要なパーツです。
しかし、筆者はそもそもコーヒーメーカーに直接水道水を入れません。浄水器があるので。
浄水器の他にも、ミネラルウォーターやウォーターサーバーを使用している人もいるかと思います。そういった方々には、濾過フィルターは不要ですよね。フィルターも使い続けていると汚れが溜まってきて逆に不衛生なパーツですので、いっそ最初から取り外しておいても良いと思います。
これで毎回の手間と定期的な交換費用が無くなります。
「ガラス容器ふた」は使わない
先ほど分解してミネラルフィルターを取り外した「ガラス容器ふた」ですが、これも無くても支障ありませんでした。
ふたを無くす事で起こりうるデメリットとして考えられたのは
- 淹れる際にコーヒーがはねる
- コーヒーが冷める
- サーバーからカップに移す際にこぼれる
といった点ですが、どれも問題になりませんでした。
コーヒーがはねて飛び散るような事はありませんでしたし、この機種には保温機能が付いているのでふたが無いからと言って冷める事はありません。また、サーバーから注ぐ際にもこぼれた事がありません。
洗い物が減るメリットの方が大きいので、「ガラス容器ふた」は使わなくても問題無いでしょう。
ちなみに、ここまでくると「バスケットふた」も外してしまいたくなるのですが……残念ながら、「バスケットふた」を取り外すとピーっとエラー音が鳴ってコーヒーメーカーが動作してくれませんでした。
まとめ
結論として、「NC-A57」は食洗機で洗えます。
食洗機に入れる部品は「ガラス容器」と「バスケット」と「バスケットふた」の計3点!
せっかく全自動コーヒーメーカーを導入するのですから、お手入れも全自動にしたいものですね。